2020年3月1日から始まったNHKの同時配信・見逃し番組配信サービス『NHKプラス』。スマホでいつでもNHKの番組が観られるのは魅力ですが、料金面など不安を抱えている人も多いでしょう。
料金面に関しては結論から言えば、受信料を支払っていれば追加料金を気にする必要はありません。ほか『NHKプラス』のサービス内容、注意点、使い方など覚えておくと便利なことが盛り沢山。しっかり理解しましょう。
NHKプラスとは? 追加料金なしでテレビ同時配信を視聴 使い方・ID登録方法
最終更新日:2024年03月28日
『NHKプラス』とは?
『NHKプラス』は地上波で放送中のNHKの番組を、インターネットで観られる配信サービスです。2020年3月1日に試験運用が始まり、2020年4月1日より本格的な運用を開始。スマホアプリとインターネットブラウザで視聴可能です。
テレビで放送中の「NHK総合」と「Eテレ」が今すぐ観られる
放送中の「NHK総合」と「Eテレ(教育テレビ)」を観るだけなら、登録は必要ありません。アプリをダウンロードするだけ(PCならアクセスするだけ)ですぐに番組を視聴できます。
追加料金や受信料の値上げは一切なし
『NHKプラス』は「受信料を財源とする、放送を補完するサービス」とされているため、追加料金が発生したり、受信料が値上げされたりすることはありません。全機能を利用可能にするためのID登録(利用登録)も無料で行えます。
ただし受信料を払っていない人は気をつけた方がいいかもしれません。詳しくは後述の「受信料が未払いだと、ID登録ができないか受信料の請求が来るかも」にて。
無料のID登録で、過去1週間分の番組の見逃し再生が可能に
アプリのダウンロードだけでも現在放送中の番組を視聴できますが、無料のID登録をすることで、過去1週間分の番組の見逃し再生が可能になります。
放送時間に合わせてテレビの前にいる必要はなく、後から好きなタイミングで観られるのは非常に便利です。
プレイリストで効率よく情報収集
『NHKプラス』ではNHKが用意したプレイリストが収録されています。
たとえば過去、2020年3月頃には新型コロナウイルス関連の番組がプレイリストにまとめられており、短時間で効率よく情報収集ができました。
ほかにも地震や津波の情報など、現在の社会情勢に合わせていま欲しい情報を効率よく入手できます。
同時に5画面まで同時再生可能 家族での利用に便利
ひとつのIDにつき、最大5画面での同時再生が可能です。これだけあれば多くの家庭で家族全員が一斉に利用できるでしょう。大人向けにNHK総合を流しながら、子ども向けにEテレを流す事もできます。
『NHKプラス』の注意点
一見メリットだらけの『NHKプラス』ですが、利用にあたっていくつか注意点もあります。後で困る事のないよう、事前知識としてよく覚えておきましょう。
テレビより30秒程度の遅延がある
『NHKプラス』ではテレビより30秒程度遅れて配信されます。これは『NHKプラス』に限った事ではなく、インターネットのライブ配信ではよくある事。
普段はさほど問題ではありませんが、地震など早急に情報が必要な災害発生時は、テレビでの視聴を推奨します。
受信料が未払いだとID登録ができない・受信料の請求が来る可能性も
『NHKプラス』はあくまで「”受信料を財源とする”、放送を補完するサービス」であり、サービスのメインの対象はNHKの受信契約者です。そのためID登録は受信契約者であることが前提。
テレビがないなどの理由で受信契約をしていない(受信料を払っていない)場合、ID登録ができないか、あくまで推測ですが新規に受信料の請求が来る可能性も考えられます。
「NHKプラスをかたる詐欺」に注意
先述の通り、『NHKプラス』によって追加料金が発生したり、受信料が値上げされたりすることは一切ありません。また銀行口座やクレジットカードも不要です。
NHKはサービス開始前より「NHKプラスをかたる詐欺」の発生を危惧しており、公式サイトにて注意を呼びかけています。
同時配信は6時から24時までの18時間
2020年4月の本格運用開始時点では、同時配信は6時から24時までとなっており、24時(午前0時)から午前6時までは配信されていません。これは提供に関わる費用の関係です。
ですが見逃し配信は24時間分視聴可能。また災害などの緊急時には、時間に関わらず配信を行うとしています。
権利の都合で配信されない番組がある
インターネットで配信を行うためには、地上波での放送とは別に、出演者などからインターネット配信の許可を得る必要があります。そのため許可の取れていない番組は、『NHKプラス』で視聴することはできません。
配信ができない番組の放送中は、「現在放送中の番組は配信しておりません」という専用の映像が流れます。
また配信はされていても、映像に部分的にフタがされる場合もあります(ふたかぶせ)。
海外では利用不可
テレビでは海外でも視聴できるNHKですが、『NHKプラス』は日本国内限定のサービスとなっています。
『NHKオンデマンド』との違いは?
『NHKオンデマンド』はNHKの新旧7,000本の動画が配信されているサービス。番組の単品購入のほか、月額990円(税込)ですべての番組が見放題になる見放題パックも販売されています。
現在放送中含め過去1週間分の番組を追加料金なしで観られる『NHKプラス』とは、サービスの実態が大きく異なります。
『NHKプラス』と『NHKオンデマンド』の比較表
NHKプラス | NHKオンデマンド | |
---|---|---|
料金 | 無料 | 月額990円(税込) |
対象チャンネル | NHK総合 Eテレ |
NHK総合 Eテレ BS1 BSプレミアム |
番組数 | 放送中+過去1週間分 | 新旧約7,000本 |
放送形態 | 同時配信+見逃し配信 | オンデマンド配信 |
『NHKプラス』の使い方
ここからはスマホアプリ版『NHKプラス』の使い方の解説です。難しい操作は必要ないシンプル設計で、記事の通りに進めていけば問題ないでしょう。
初回起動設定
初回起動時のみに必要な設定です。会員登録は必要なく、2回ボタンを押すだけですぐ利用可能になります。
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STEP1
アプリを起動し[今すぐ始める]をタップ
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STEP2
利用規約が表示されるので[同意して始める]をタップ
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STEP3
利用開始
[同意して始める]をタップすると、すぐに配信が始まります。
放送中の番組を観る
リアルタイムで放送中の番組を観る方法です。ID登録不要で、アプリをダウンロードすればすぐに視聴できます。
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STEP1
画面左上の[放送中]をタップ
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STEP2
[NHK G]でNHG総合に、[NHK E]で教育テレビにチャンネルが切り替わる
時間帯次第では「NHK E SUB」などのボタンが表示され、サブチャンネルの視聴が可能です。
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STEP3
頭出し再生(要ID登録)やフルスクリーン表示も可能
動画部分をタップすると操作メニューが表示されます。操作メニュー上では番組の頭出し再生とフルスクリーン表示が可能です。ただし頭出し再生はID登録が必須です。
見逃し配信を観る(要ID登録)
見逃し配信されている番組は「配信カレンダー」か、検索機能を使って探せます。見逃し配信の視聴には、ID登録が必須です。
配信カレンダーから番組を探す
検索機能を使って番組を探す
プレイリストから番組を観る(要ID登録)
プレイリストから番組を観る方法です。こちらも過去の番組の見逃し配信として視聴する形になるため、ID登録が必須となります。
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STEP1
下部メニューの[プレイリスト]をタップ
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STEP2
見たいプレイリストをタップ
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STEP3
プレイリストの中から、再生する番組を選択
ID登録(利用登録)の申し込み方法
見逃し配信やプレイリストの利用に必要な、ID登録の申し込み方法を確認しましょう。必要事項の入力に10分ほど、入力後1~3週間ほどハガキの到着を待つ必要がありますが、記事の通りに進めていけば問題ありません。
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STEP1
[ログイン・利用案内]をタップ
[ログイン・利用案内]のボタンはアプリ起動時に出現します。
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STEP2
[はじめての方はこちら]をタップ
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STEP3
[ID登録手続き]をタップ
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STEP4
登録の流れを確認し[登録手続きへ]をタップ
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STEP5
利用規約を読み[確認して同意]にチェックを入れる
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STEP6
画面を下にスクロールし[メールアドレス入力へ]をタップ
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STEP7
メールアドレスを入力し[確認画面へ]をタップ
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STEP8
メールアドレスを確認し[送信する]をタップ
[送信する]をタップすると、入力したメールアドレス宛にメールが届きます。
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STEP9
『NHKプラス』から届いたメールを開き、メール内のURLをタップ
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STEP10
ID・パスワード・秘密の質問を設定し[受信契約情報の入力へ進む]をタップ
IDは『NHKプラス』のログインに必要なニックネームのようなもの。パスワードは英大文字・英小文字・数字・記号を3種類以上組み合わせて、10~64文字の範囲で設定する必要があります。
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STEP11
受信契約者情報を入力し[確認画面へ進む]をタップ
受信契約者情報は氏名・郵便番号・住所が必須、任意で電話番号とお客様番号を入力します。
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STEP12
入力した受信契約者情報を確認し[利用申し込み]をタップ
これでIDが登録されます。この時点でもログインをすれば見逃し配信などの全機能が利用可能ですが、登録を完了させるには「確認コード」を入力する必要があります。
この後は1~3週間程度でハガキが届くので、印刷されたQRコードを読み取り、確認コードを入力すればID登録完了です。
期限内に確認コードを入力しないと、見逃し配信などID登録者限定の機能が使えなくなります。ハガキを待つのは少々手間ですが、なりすましによるIDの不正利用の防止のための手続きなので忘れずにおこないましょう。
受信料を払っていれば不安要素なし! ぜひ導入を
NHKと受信契約を結んでいない(受信料を払っていない)場合の扱いが不明瞭な部分がありますが、少なくとも受信契約者にとっては損な要素は一切なし。
『NHKプラス』があれば、現在放送中の番組を含む1週間分の番組をスマホでいつでも視聴可能になります。本記事を参考に、ぜひ導入してください。