センス悪いって思われると嫌だな......。
オシャレで気になるあの人から「何の映画が好き?」って聞かれた時に、共通の映画の話題で盛り上がりたい。
そんな時のために知ってると映画好きのあの人から「ちょっとモテる」1990年〜2000年初頭の洋画をまとめてみました。
知っていると映画好きからちょっとモテる1990年~2000年初頭の洋画10選
最終更新日:2024年10月16日
犯罪者との奇妙な共同生活
初めにご紹介するのは、犯罪者と少女との奇妙な共同生活を描く2作品。特に名作「レオン」は映画好きなら必見。「マチルダのファッションって可愛いよね」の一言に魅了される映画好きは多いはず。
「レオン」
1994年に公開された「レオン」は、後に「TAXi」や「トランスポーター」シリーズを手がけたリュック・ベッソン監督の代表作。
ある日、仕事を終えた殺し屋の男レオン(ジャン・レノ)のもとに、少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)が現れる。家族を惨殺され、復讐を望む少女は、レオンに殺しを教えてほしいと頼む。2人は奇妙な共同生活の中で、徐々に心を通わせていく。
フランス映画ならではのオシャレな雰囲気と音楽。若き日のナタリー・ポートマンの劇中内のファッションは、映画好きだけに止まらずモデルにもファンが多くいるほど。
「バッファロー'66」
1999年公開の「バッファロー'66」は、ヴィンセント・ギャロの初監督・主演作にして、ギャロが脚本・音楽も手がけた作品。
5年の歳月をへて出所した孤独な男ビリー(ギャロ)は、事情を知らない両親に、存在しないはずの妻を故郷に連れて帰ると嘘をつく。あとに引けないビリーは、ダンススクールでレッスン中だった行きずりの少女レイラ(クリスティーナ・リッチ)を拉致し、妻のふりをするよう強要。不器用で奇妙な恋模様が描かれていく。
ブチ切れやすいのになぜか憎めない男と彼の全てを優しく受けとめるポッチャリ系美少女という、従来の恋愛映画では絶対主人公になりえない2人をスクリーンに登場させ、今まで誰も観たことのない恋物語を描いた。インディーズ映画の最高傑作との呼び声も高い名作だ。
じわりと心に染みる感動作
続いては、じわりと心に染み入る感動作として2作品をピックアップ。家族のために生きるしかない青年や、バレエに魅せられた少年のストーリーに心掴まれること間違いなし。
「ギルバート・グレイプ」
1993年に公開された「ギルバート・グレイプ」は、ピーター・ヘッジズの同名小説をもとにした青春ヒューマンドラマ。
架空の小さな町アイオワ州エンドーラを舞台に、青年ギルバート・グレイプ(ジョニー・デップ)が大黒柱として問題の多い家族を支えながら過ごす日々を描く。
食料品店で働くギルバートの父親は17年前に自殺しており、以来母親は引きこもり250キロ超えの肥満に。また、知的障害を抱える年の離れた弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)の問題行動にも悩まされている。
家族を支えるしかない日々の中で、ギルバートの住む町に、祖母と旅するベッキー(ジュリエット・ルイス)がやってくる。
第66回アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされた19歳のディカプリオの演技も一見の価値あり。ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオという時代を代表する俳優2人の「黄金の時間」を切り取ったことの価値も高い。
「リトル・ダンサー」
「リトル・ダンサー」(2000年公開)は、「愛を読むひと」などでも知られるスティーブン・ダルドリー監督が初めて長編映画のメガホンをとり、アカデミー監督賞にノミネートされた作品。主演のジェイミー・ベルは候補者2000人以上からオーディションで選ばれ、イギリスの炭坑町で暮らす11歳のビリーを演じた。
ビリーはボクシングを習っていたが、とあるきっかけからクラシックバレエに魅了され父親の反対を押し切り女子の中で練習に励む。上達も目覚ましく、バレエ教室の先生の勧めでオーディションを受けることに。
世界中でミュージカル化もされており、日本では2024年10~11月に上演。ハイレベルすぎる歌とダンスに映画への深い敬意を感じるミュージカル映画の知られざる名作だ。
青春を鮮やかに描く
決して綺麗なだけではない青春を生々しく鮮やかに描く3作品をピックアップ。若かりし頃のユアン・マクレガーやキルステン・ダンストが出演する名作をチェックしてみよう。
「トレインスポッティング」
1996年公開の「トレインスポッティング」は、スコットランドのヘロイン中毒の若者たちを描いた鮮烈な青春映画。
悪友とともにクスリ漬けの毎日を送っていたレントン(ユアン・マクレガー)は、あるときからクスリ断ちをすることに。ロンドンで職を得て新たな生活をスタートするが、悪友たちが現れたことで失職してしまう。その後レントンは人生を変えようと賭けに出る。
本作は「スター・ウォーズ」シリーズのオビ=ワン・ケノービ役などで知られるマクレガーの出世作。若き日のマクレガーは大胆な減量を行い、どうしようもない日々を送るジャンキーの若者を見事に演じきった。
なお、2017年には20年ぶりの続編「T2 トレインスポッティング」も製作されたので、気になる方はチェックしてみよう。
当時発売された「トレインスポッティング」のヴィンテージTシャツは現在、数百万円の値がつくものも。オシャレ映画の代表作として映画好きなら必ず抑えている作品なので、ファッションに注目して観て語れるようにしておくとモテポイントアップ。
「リアリティ・バイツ」
「リアリティ・バイツ」(1994年公開)は、1960年代中頃~1970年代終わり頃までに生まれた"ジェネレーションX世代”の若者の青春と恋愛を描いた作品。
キャリアの絶頂にあったウィノナ・ライダーが、共同生活を送る4人の若者のうちの1人、リレイナを演じる。
卒業総代表としてスピーチし、念願のテレビ局に就職したリレイナは些細なことで失職し、再就職先もなく現実を突きつけられている。また、頭は良いが斜に構えるタイプのトロイ(イーサン・ホーク)は、売れる兆しのないバンドを続けている。
ほかにも両親へのカミングアウトに悩むゲイのサミー(スティーヴ・ザーン)、男性経験が豊富で、GAPで働くヴィッキー(ジャニーン・ガロファロー)などが登場する。
4人の若者たちが社会とのギャップに苦しみ、それでも前を向いて生きていく姿に心動かされる名作。こういった作品をきっかけに社会的なものにしっかり目を向ける自分をちょっぴりアピールしちゃおう。
「ヴァージン・スーサイズ」
「ヴァージン・スーサイズ」(1999年公開)は、美しいリズボン家の5人姉妹が不可解な自殺を遂げる、ソフィア・コッポラの初監督作。70年代のアメリカ郊外を舞台に、少女たちの危うい青春を美しく繊細に描いている。
13歳から17歳までの年子の姉妹を守ろうと、クリスチャンの厳格な母親は必死になっていた。ある日13歳のセシリアが自殺未遂を図ったことで、精神科医は抑圧的な生活を原因として指摘する。
さらに新学期が始まり、四女のラックス(キルステン・ダンスト)が学園の人気者と過ちを犯したことで、少女たちは家に閉じ込められてしまう。
ソフィア・コッポラ様の描く少女たちの世界は、ガーリー好き女子の心をキュンと掴んで離さない。ガーリーとカジュアルの違いはあれど、NewJeansの世界観も実はソフィア・コッポラが元ネタなのではないか?と思っていたりする。
展開に目が離せない! 犯罪もの
予想のつかないストーリー展開がおすすめの犯罪ものとして2作品をピックアップ。
オムニバス形式でストーリーが展開する「パルプ・フィクション」や、ブラックユーモアが効いたクライムコメディ「ファーゴ」の世界観に映画好きは惚れるはず。
「パルプ・フィクション」
「パルプ・フィクション」(1994年公開)は、クエンティン・タランティーノの監督第2作目となる、オムニバス形式のクライムドラマ。
1930年代から40年代にかけてアメリカで人気を博した大衆向け雑誌の犯罪小説から着想を得て、複数の物語が交差しながら展開する。強盗カップルをはじめ、さえないギャングや、ギャングのボスのセクシーな若妻、落ち目のボクサーなどが登場する。
ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマンらが出演。本作は第47回カンヌ国際映画祭 最高賞パルムドールに加え、第67回アカデミー賞 脚本賞を受賞している。
映画好きから一目置かれるタランティーノ作品は、好き嫌いは分かれるがチェックしておこう。
「ファーゴ」
クライムコメディである「ファーゴ」(1996年公開)は、ジョエル&イーサン・コーエン兄弟が監督、脚本を手がけた代表作。ダークなブラックユーモアが随所に散りばめられている。
ノースダコタ州・ファーゴに住むジェリーは、借金返済のために狂言誘拐を企てる。前科者2人に妻を誘拐させ、金持ちの義父から身代金を奪い取ろうと考えるが、事態は死者を出すような思わぬ展開に。妊婦の警察署長マージ・ガンダーソン(フランシス・マクドーマンド)は、事件の犯人に迫っていく。
本作でマクドーマンドは、アカデミー賞の主演女優賞を獲得した。「幸せは欲を越えたところにある」という人生観をメッセージとして打ち出した傑作を通じて、気になるある人と互いの価値観を合わせてみてはいかが?
超大作SFアクション
最後に、予算規模もビッグな傑作SFアクション映画をご紹介しよう。
「フィフス・エレメント」
「フィフス・エレメント」(1997年公開)は、リュック・ベッソン監督による超大作SFアクション。ブルース・ウィルスが主演を務めるほか、ミラ・ジョヴォヴィッチが謎めいた赤髪の美少女を演じる。
2214年、悪の宇宙生命体が地球に接近し人類は窮地に立たされる。そんな中、元宇宙連邦特殊部隊員でタクシードライバーのコーベン(ウィルス)の車に、少女リールー(ジョヴォヴィッチ)が飛び込んでくる。少女が地球を救うための鍵だとわかり、コーベンは地球を救おうと立ち上がる。
注目すべきは美しいミラ・ジョヴォヴィッチの姿。オレンジの髪も圧倒的な存在感を放っている。「レオン」のミランダか、「フィフス・エレメント」のミラ・ジョヴォヴィッチか。少女と女性の狭間を切り取った2大傑作のうちのひとつ。
気になった作品をチェックして、映画の話題を楽しもう
本記事で紹介したのは、映画好きと会話するときに、知っているとちょっとモテそうな1990~2000年初頭の洋画10作品。映画にまつわる会話のタネに、気になった作品をさっそくチェックしてみてはいかがだろうか。