来月から○○が始まるけど気が重いな、ちゃんとやれるか不安だな…。
仕事で失敗しちゃったな…。
気持ちがくじけそうなときは、"言葉”の力を借りてはいかが?
故・西田敏行さんが出演された映画やドラマから、心の処方箋になるセリフをピックアップ。
時に道を間違え運命に心が折れても、大事なことは前にあって過去にはない。そんなことを西田敏行さんのセリフに感じるのは私だけでしょうか?
【勇気をもらえる言葉の数々】心が折れそうなとき沁みる、西田敏行が映画に遺した名セリフ
最終更新日:2024年10月23日
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(2017年公開)は、東野圭吾のベストセラー小説をもとにしたファンタジー映画。
2012年のある夜、かつてナミヤ雑貨店を営んでいた空き家に、ときを超えて1980年から悩み相談の手紙が届く。廃業前、店主の浪矢(西田)は商売をしつつ、客の悩みに手紙で答えていたのだ。そこに、ある事件を起こした敦也(Hey! Say! JUMP 山田涼介)、翔太(村上虹郎)、幸平(寛一郎)の3人組が居合わせた。3人は過去からの手紙に返事を書こうと決め、“魚屋ミュージシャン”という、音楽の夢を諦め家業を継ぐか悩む青年に返事を出す。やがて過去と今との不思議なつながりが明らかになっていく。
「あなたの未来は まだ白紙です。白紙だから どんな未来も描けます。すべてが あなた次第なのです」
かつて客の悩みに答えていた雑貨店の店主・浪矢を、西田さんが演じた。上のセリフに続き、「何もかもが自由で、可能性は無限に広がっています。その人生を悔いなく燃やし尽くされることを心より祈っております」と語りかけた浪矢。自信が持てないとき、諦めかけそうなとき、浪矢のあたたかいセリフで自分を奮い立たせてみよう。
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「ステキな金縛り」
「ステキな金縛り」(2011年公開)は、三谷幸喜監督・脚本で”崖っぷち弁護士”と“落ち武者”の奇妙な友情を描く法廷コメディ。
失敗続きの弁護士のエミ(深津絵里)は、ある殺人事件で無罪を主張する被告人を担当することに。被告人は事件当時金縛りにあっており、アリバイを証明できるのは、被告人の上にのしかかっていたという落ち武者の幽霊・六兵衛(西田)のみ。超常現象を信じない検事がエミの前に立ちはだかり、前代未聞の裁判が幕を開ける。
「自分を信じずして、誰が信じるか」
西田さんが演じたのは、証人の幽霊・六兵衛。自分の力で対処できるか不安になったとき、六兵衛の「自分を信じずして、誰が信じるか」という言葉を思い出してみよう。
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「マエストロ!」
「マエストロ!」(2015年公開)は、「神童」「コドモのコドモ」などで知られるさそうあきらの人気コミックをもとにした、松坂桃李主演の実写映画。
不況のあおりを受けて解散した名門オーケストラが再結成されることとなり、集まったのは"負け組”の楽団員たち。若きヴァイオリニストの香坂(松坂)は、廃工場での練習に参加する。再結成を企画したのは指揮棒ではなく大工道具を振りかざす、謎の指揮者・天道(西田)だ。団員たちは天道のやり方に反発するが、次第に奥行きのある天道の指揮に引き込まれていく。
「誰かと響きあえたら、一瞬が永遠になんねん」
西田さんが演じたのは経歴も素性も不明な、破天荒な指揮者・天道。さえない団員たちの音楽は、天道との出会いによって変わっていく。さまざまな不安や気がかりがあっても、目の前のその一瞬に集中できたら、見えてくる世界があるのかも。
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「人生の約束」
「人生の約束」(2016年公開)は、主演の竹野内豊をはじめ、江口洋介、西田敏行、ビートたけしら豪華俳優陣が出演するヒューマンドラマ。「池中玄太80キロ」シリーズや「点と線」といった名作TVドラマを手がけた巨匠・石橋冠監督が、劇場映画で初めてメガホンを握った。本作のテーマは、富山県射水市で江戸時代から続く“新湊曳山まつり”。
IT関連企業CEOの中原祐馬(竹野内)の携帯に、かつての親友・航平から何度も着信が入る。胸騒ぎを覚えた祐馬は故郷へ。しかし、共同経営者だったものの仲違いをした航平は、予期せぬ死を遂げていた。
航平の娘である瞳は、祐馬にある頼みごとを。会社の拡大以外を顧みなかった航平は、人生を見つめなおしていく。
「なくしてから、気づくことばっかりやな、人生は」
西田さんは、町内会長の西村玄太郎役。航平の死を知った祐馬は、玄太郎に話を聞く。
物語で主人公の祐馬は、不正取引の疑いをかけられたことで会社や仲間までも失い、人生を見つめ直していく。私たちも、これまでを見つめ直したいときや、自分自身に不足を感じたとき、「なくしてから、気づくことばっかりやな、人生は」という西田さんの発したセリフを思い出してみてはいかがだろう。今あるものに目を向けると、意外と"持っている状態”だということや、すでにベースの幸せがあることを感じられるかもしれません。
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「陽はまた昇る」
「陽はまた昇る」(2002年公開)は西田さん主演で、世界規格となったVHSビデオの開発秘話を描いた感動作。ものづくりに情熱を捧げた技術者たちの姿を骨太に描き出している。
経済拡大が鈍化した70年代前半、日本ビクター本社開発部門に勤める定年間際の開発技師・加賀谷(西田)は、赤字が続くビデオ事業部へ異動することに。横浜工場ビデオ事業部に赴任し、人員整理を命じられる。だが、加賀谷は財産である"人”を守るため、極秘プロジェクトとして家庭用VTRの開発を推し進める。
「易しいことを成功するよりも 難しいことを失敗していくほうが 強くなれる」
2000年代に放送されたNHKの人気ドキュメンタリー「プロジェクトX 挑戦者たち」で取り上げられた、“ベータ・VHS戦争”にまつわる実話がもとになっている本作。
困難が立ちはだかる中、部下を守り抜くために戦った実在の人物を西田さんが演じた。越えられない壁を感じたとき、西田さん演じた加賀谷のセリフは、自分を奮い立たせるための手助けになるはず。
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「釣りバカ日誌」
西田さんの代表作「釣りバカ日誌」シリーズの第1作目は1988年に公開され、全22作が制作された。
1作目では、釣りをこよなく愛する浜崎伝助(西田)が、ひょんなことから東京転勤となり、鈴木建設創業者で社長の鈴木一之助(三國連太郎)と"秘密の釣り仲間”となる。趣味と家庭が命のサラリーマンのハマちゃんを西田さんがイキイキと演じ、誰もが知る名作となった。
「僕はあなたを幸せにする自信なんかありません。でも、僕が幸せになる自信はあります」
西田さん演じるハマちゃんが、第1作のプロポーズシーンで妻・みち子(石田えり)に届けた愛の言葉。今もしあなたが恋愛の悩みを抱えていたら、素直に自分の気持ちを表現するのに、ハマちゃんから勇気をもらってみるのはいかが?
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「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズ
「ドクターX~外科医・大門未知子~」は、12年にわたって続いたテレビ朝日系の人気ドラマシリーズ。米倉涼子がフリーランスの外科医・大門未知子を演じた。決めゼリフは"私、失敗しないので”。未知子は自らの確かな腕を頼りに、権威に屈さず群れることもなくさまざまな病院を渡り歩いている。
作中には、お馴染みのさまざまなキャラクターが登場。西田さんは、"手術より出世”で、医療界のトップに君臨することを目論む蛭間を演じた。遠藤憲一は、強面なのに蛭間にオドオドしてしまう外科医の海老名役。内田有紀は、未知子とともに神原名医紹介所に所属するフリーランス麻酔科医の城之内役。岸部一徳は、毎度「メロンです、請求書です」という言葉とともに高額請求をする神原を演じている。個性あふれる"ドクターXファミリー”のキャラクターたちが、作品をより一層面白いものにしている。
「っていうかもう長女呼んでください! 大門未知子 呼んでください」
西田さんは、大門未知子を目の敵にする蛭間重勝を演じた。そんな蛭間も病に倒れ、腕は確かな未知子に手術してもらうことを望む。だが、結局は部下たち4人に自分のオペを委ねることに……。
上のセリフは西田さんのアドリブによって生み出され、台本上は「失敗したら許さへんで」と高圧的に部下に話す予定だったそう。
手術台に横たわった蛭間は、いつもは偉そうにしているが、土壇場で弱音が漏れ出てしまう。そんな、敵ながら人間味溢れるキャラクターは、西田さんだからこそ生み出せたのだろう。窮地に立たされたとき、恥ずかしくても抵抗があっても本音を出してみたら、展開が変わってくることもあるのかも?
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西田さん演じたキャラクターたちの言葉から勇気をもらおう
2024年10月17日。突然の訃報が舞い込んだ。名優・西田敏行さんの死。西田さんが演じた映画やドラマのキャラクターたちが紡いだ数々のセリフに励まされた筆者が、追悼の想いも込めてピックアップしてみました。
自信が持てないときや落ち込んだとき、心の処方箋として西田敏行さんの演技と出演作とセリフに頼ってみてはいかがでしょうか?