多種多様な動画配信サービスが乱立する昨今、どのVODを選ぼうか迷ってしまう人は多いはずです。そんな中、月額550円という圧倒的な安さで注目を集めているのが『DMM TV』。
2022年12月にスタートした比較的新しいサービスですが、新作アニメ見放題作品数2年連続年間1位(※1)の実績を持ち、19万本以上のコンテンツが見放題。でも「安いってことは、作品数が少ないんじゃない?」「他のサービスと何が違うの?」と思う人もいるでしょう。
実は、『DMM TV』の戦略は単なる価格勝負じゃないんです。地上波では絶対に放送できない攻めた作品を扱うほか、新作アニメの見放題作品数では2年連続年間1位(※1)を獲得。加えて、6月からは話題のショートドラマの配信を控えています。後発サービスだからこそできるその戦略について、DMMプレミアム本部 経営企画部 部長・浅川さんに本音を聞いてみました。


月額550円の"破壊的戦略"──DMM TVが仕掛ける後発逆転シナリオと『最後の楽園』への挑戦
最終更新日:2025年06月02日
『DMM TV』ってどんなサービス?
──まず、『DMM TV』についてどんなサービスか教えてください。
浅川さん:アニメを主軸に、バラエティや2.5次元作品・舞台・ミュージカル、ドラマ、映画など多彩なジャンルを提供しており、19万本以上のコンテンツをスマートフォン・PC・TVアプリなどから楽しんでいただけます。ユーザーの今の気分に合ったエンタメを提供することで、どんな場所でもどんな気分でも『DMM TV』を選んでもらえる、そんなサービスを目指しています。

──どんなユーザーが利用していますか?
浅川さん:サービス開始前のDMMユーザーは30代40代の男性が中心でしたが、『DMM TV』がスタートしてからは、DMMプレミアム会員の6〜7割を20代30代が占めており、男女比も7対3と、女性の方も増えてきています。
──DMM全体としても新しい層が入ってきているんですね。他のVODサービスと比べて、『DMM TV』の強みはどこにあるんでしょうか?
浅川さん:まず価格面では圧倒的かなと思っています。圧倒的なコスパを謳ってますけれども、手頃な価格でいろんなジャンルのコンテンツが見られるというところが他社と比べて大きな違いです。
安かろう悪かろうではなく、アニメについては新作の見放題作品数で2年連続年間1位(※1)をとっていますし、アニメ以外のジャンルやオリジナルコンテンツも豊富に用意しています。価格を凌駕するようなコンテンツ内容や配信数をご提供できている点は『DMM TV』の強みだと思っています。
※1 国内定額制動画配信サービスで配信されている新作アニメの見放題作品が対象。
調査期間: 2023年12月1日~2023年12月22日、2024年12月1日〜12月20日
調査委託先:(株)コミュニケーション科学研究所
調査手法:デスクリサーチ

──他のサービスがどんどん値上げしている中で、『DMM TV』が月額550円をキープできる理由って何ですか?
浅川さん:『DMM TV』単体ではなく、DMM全体をマルチエンタメ・プラットフォームとして考えているからです。『DMM TV』をきっかけに入ってきたユーザーが、動画を見た後に漫画を読んだり、グッズを買ったり、DMMの他のサービスも使ってもらうことで、全体の収益として成り立つ仕組みになっています。
『DMM TV』を入り口に、他のDMMサービスも楽しんでいただければと考えているので、だからこそ、この価格を維持できるんです。
「最後の楽園」で切り拓く、『DMM TV』ならではの作品
──『DMM TV』のオリジナルドラマは、アクションやバイオレンスなど過激な作品や、漫画を原作にした作品が多い印象ですが、これには狙いがあるのでしょうか?
浅川さん:結論から言うと、漫画ありきで作品を決めているわけではありません。どういうドラマが今の市場に受け入れられるかを考えた結果、強力な原作がいいという判断になっただけで、逆算して制作しているわけではないんです。
レッドオーシャンな動画配信市場で後発サービスである私たちが月額550円という価格で勝負するには、オリジナルドラマを重要な武器だと捉え、「独自性」と「差別化」という2つのポイントを掲げて制作しています。

地上波では女性をターゲットにしたドラマが多いかと思うんですが、『DMM TV』では既存のユーザー層を意識し、男性がワクワクするような、ちょっと危険な香りのする作品を届けていきたいという考えです。
オリジナル作品では、「最後の楽園」というコンセプトを掲げて、地上波では放送できない、表現できない領域を攻めているんです。『外道の歌』がまさにその代表例ですね。テレビでは絶対に放送できないようなハードな内容でも、『DMM TV』なら挑戦できる。そこが私たちの強みだと思っています。
浅川さん:チャレンジングでハイクオリティな作品をしっかり作っているなかで、『外道の歌』、『幸せカナコの殺し屋生活』、『ドンケツ』などの人気ドラマが生まれています。
特に、今放送中の『ドンケツ』というヤクザもののドラマは、長い間ずっと実写化できなかった作品で、今回はオリジナルの責任者を中心に、ずっと原作者と世界観やキャストについて、こういう風に作りたいといったところを話し合いながら、原作の世界観と「DMM TV」らしさを両立するような作品に仕上げられたかなと思っています。
──『DMM TV』のオリジナルドラマは話題作が続いていますが、制作現場でのエピソードなど印象に残っていることはありますか?
これはドンケツ撮影時のエピソードなのですが、ロケの合間に主演の伊藤英明さんがロケマサの姿のまま銀座の街を歩いたことがありました。その時は、普段の伊藤さんからあまりにもかけ離れたイカつい風貌だったので誰にも気づかれませんでした。本当の怖い人だと思って、避けられていたのかも知れません(笑)。
──作品に対する視聴者の反応はどうですか?
浅川さん:ドラマを観た方からは「これが実写化できるんだ」「テレビでできなかったから逆にすごい」といった反応をいただいており、強力なキャストの方々が演じていることも相まって、SNSを中心に作品への注目度が高まっているのを感じていますね。
──初めて『DMM TV』を利用する方におすすめの作品を教えていただけますか?
浅川さん:『外道の歌』、『幸せカナコの殺し屋生活』、『ドンケツ』など、いま人気のオリジナル作品はぜひ見てもらいたいですね。ハードな内容でも、物語の普遍的な魅力やキャラクターの深みを意識することで、男性だけでなく女性も楽しめるストーリーになるよう工夫しています。
──『幸せカナコの殺し屋生活』は、女性を中心にSNSでもかなり話題を集めていましたね。
浅川さん:DMM TV総合視聴ランキング1位を獲得しました。ヒットした要因は、原作のコミカルでテンポの良いストーリーを活かしながら1話30分程度の長さのドラマにしたことが、現代の人々の視聴習慣にマッチしたからだと思います。また、のんさん、藤ヶ谷さん、渡部さん、の主要3キャストがハマり役だとSNSやYouTubeのコメント欄で大きな話題になったこともヒットの後押しとなりました。
──逆に、あまり話題になってないけど実はすごくいい作品ってありますか?
浅川さん:映画『違国日記』という独占配信の作品がありまして、派手な物語ではないものの、静かなストーリー運びの中でどこか「言葉」が刺さる作品です。独占配信のため、まだ広くは知られていないかもしれませんが、男性でも比較的見やすいですし、女性の場合はいろいろ考えさせられる作品だと思います。
DMMが目指す、マルチエンタメ・プラットフォームの完成形
──今後、『DMM TV』はどんなサービスになっていくんでしょうか?
浅川さん:私たちは動画配信サービスとして最後発ですが、動画、電子書籍、ゲームなど様々なエンタメ体験をシームレスに楽しめる「マルチエンタメ・プラットフォーム」を提供し、その中核を担うサービスとして、今後さらに『DMM TV』の利用者を増やしていきたいと思っております。
──どのような方法で、利用者を増やしていこうと考えていますか?
浅川さん:6月4日から新たに、『Disney+(ディズニープラス)』とのセットプランを開始します。
『DMM TV』は、国内ナンバー1の新作アニメ見放題作品数(※1)を誇り、ディズニープラスは世界中で愛される独占コンテンツを提供しています。それぞれ異なるコンテンツを持つ2社が連携することで、エンタメファンの選択肢を広げ、「誰もが好きを見つけられる」エンタメ体験をお届けできると考えております。

──セットプランの金額について教えてください。
浅川さん:『Disney+』スタンダード+『DMM TV』が月額1,390円、『Disney+』プレミアム+『DMM TV』が月額1,690円でして、これは他社のセットプランと比べても業界最安値の価格設定です。

また、サービス開始記念として新規登録特典で加入者全員に最大1,690ポイントのDMMポイントをプレゼントいたします。さらに継続特典として、ディズニーストアの割引クーポンや会員限定上映会への招待など、他社にはない特典もご用意しています。

──セットプランによって見られるコンテンツが増え、ユーザーの選択肢が広がりますね。
浅川さん:はい、さらに6月2日からは、新たなサービス「DMMショート」として、DMM TV上で縦型ショートドラマの提供を開始しました。縦型ショートドラマはZ世代を中心に人気が高く、スキマ時間で手軽に見られることから急速に浸透が進んでいます。
また、『DMM TV』でも若年層ユーザーがかなり増えてきているので、「DMMショート」の提供により、さらに若年層に刺さるコンテンツをお届けできるようになります。
「DMMショート」は「3分のスキマ時間を最高のドラマ体験に。」をコンセプトに、これまでオリジナルドラマで培った制作ノウハウと『DMM TV』ならではのクオリティを融合させた作品を展開していきます。
縦型ショートドラマの場合、ペイパービューという形で1話ごとに課金するのが一般的なのですが、我々は『DMM TV』上で視聴できるため、DMMプレミアム会員であれば、月額550円でショートドラマ全作品を見放題でお楽しみいただけます。(※2)
※2 App Store、Google Playからの登録は月額650円(税込)となります。

──通常のサービス料金で、ショートドラマ全作品も見放題で楽しめるようになるんですね。
浅川さん:はい、DMMプレミアム会員なら、アニメもドラマもショートドラマも全部含めて見放題で月額550円、業界としても新しい試みだと思います。
──ショートドラマの見どころについて教えてください。
浅川さん:オリジナルドラマで培ったクリエイティブ力やキャスティング力をそのまま活用し、ショートドラマでもハイクオリティな作品を目指しています。
恋愛系からスカッとする系、ちょっとドロドロ展開のドラマまで幅広いジャンルを揃え、どれも1分半から3分という短時間で「次はどうなるんだろう」と思わせる、ショートドラマならではの作りを意識したものになっています。
注目は、小室哲哉さんが総合プロデューサーを務めるオリジナル作品です(2025年秋頃配信予定)。地下アイドル業界を舞台にした音楽とドラマが融合した新しい形のエンタメ体験をお届けします。また、『DMM TV』オリジナルドラマの「ドンケツ」「外道の歌」と連動し、新たにショートドラマ作品の発表も予定しております。


▲『ドンケツ - 裏街道ショート - 』配信開始日:2025年12月(予定)、 『外道の歌 - Re:venge Short - 』配信開始日:2026年1月(予定)
──最後に、これから利用してみようと考えている人へのメッセージをお願いします。
浅川さん:『DMM TV』では、今後もより多くの方が楽しめるよう幅広いジャンルのコンテンツを提供しつつ、尖ったオリジナルドラマやバラエティをお届けしていきますので、充実したラインナップとコストパフォーマンスの良さをぜひ一度体験してみてください。
また、DMMプレミアム会員になると『DMM TV』をお楽しみいただけるだけでなく、電子書籍、オンライン英会話、ゲームなど幅広いジャンルのDMMサービスをお得にご利用いただける会員特典も多くありますので、この機会にチェックしてみてください。
まとめ
月額550円で新作アニメ見放題作品数2年連続年間1位の実績を持つほか、地上波では放送できない攻めたオリジナルドラマが光る『DMM TV』。
さらに、6月から新たに始まるショートドラマまで全て見放題で提供されます。他社が値上げを続ける中、この価格でこれだけのコンテンツが楽しめるサービスは他にありません。まずは無料体験から始めてみませんか?
出典元:DMM TV公式
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合同会社DMM.com DMMプレミアム本部 経営企画部 部長
Yahoo! JAPANでM&Aに従事。LINEとの経営統合に参画。新規事業の創出を希望し、2021年6月にDMM.com入社。すぐにDMMプレミアム/DMM TV事業のプロジェクトを立ち上げ、PJ統括を担当。現在もDMMプレミアム/DMM TVにおける事業戦略策定、業務提携など事業全体推進を担当。