新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で遅れながらも、遂に6月19日開幕の2020年プロ野球シーズン。
開幕からしばらくは無観客試合での開催ですが、『DAZN(ダゾーン)』などの動画配信サービスをすればスマートフォン/タブレットで観戦がきます。
そこで本記事では、スマホでプロ野球中継を観られるサービス12社を紹介します。結論から言うと、12球団全試合の中継が視聴可能。料金、球団、特徴などをよく比較し、ピッタリのサービスを見つけてください。
プロ野球中継をスマホで観る方法 動画サービス12社比較 無料配信も
最終更新日:2020年06月12日
主要12社の「プロ野球」ライブ配信状況一覧
最初に、プロ野球の配信を行っているサービス13種を表で比較してみましょう。
料金(税抜) | 球団 | 見逃し配信 | 無料期間 | |
---|---|---|---|---|
DAZN | 月1,750円 月980円 (※1) |
広島以外の11球団 | ○ | 1ヶ月 |
スカパー! プロ野球セット |
月4,075円 (※2) |
セパ12球団 | ○ | 最大1ヶ月 |
パ・リーグLIVE | 月462円 | パ6球団 | ○ | - |
パ・リーグTV | 月1,450円 月950円 (※3) |
パ6球団 |
○ | 最大1ヶ月 |
Rakuten パ・リーグ Special |
月639円 年5,093円 |
パ6球団 | ○ | - |
GIANTS LIVE STREAM | 月1,500円 月1,000円 (※4) |
巨人+α (※7) |
○ | - |
Hulu | 月933円 | 巨人 | - | 14日間 |
フジテレビONE/TWO | 月1,000円 月1,500円 (※5) |
ヤクルト 西武 |
◯ | - |
J SPORTS オンデマンド |
月1,800円 月900円 (※6) |
広島 中日 |
△ (※9) |
- |
虎テレ | 月600円 | 阪神+α (※8) |
○ | - |
ニコニコ生放送 | 基本無料 | DeNA | ○ | 基本無料 |
Paravi | 月925円 | DeNA | ○ | 14日 |
2020年は120試合。交流戦、オールスター中止。CSも変更あり
新型コロナウイルスの影響で6月開幕となった2020年シーズン。試合数は通常より23試合少ない120試合に。交流戦、オールスター及びフレッシュオールスターの中止が発表されています。
CSはセ・リーグが中止、パ・リーグは1位と2位のみの対戦に
開幕直前まで検討中だったクライマックスシリーズ(CS)の日程も、6月15日に発表されました。
セ・リーグは中止、パ・リーグは1位と2位のみの対戦となり、4試合制の3戦先勝方式で開催。1位のチームにはアドバンテージとして1勝が与えられます。
セ・パ両リーグ幅広く観るなら、『DAZN』か『スカパー!』
数ある配信サービスの中でも、『スカパー!』の「プロ野球セット」が唯一の全12球団対応。料金は高めですが、ディープなプロ野球ファンにはたまりません。
次いで『DAZN』は広島登用カープの主催試合以外の全試合に対応。ほとんどの試合が生中継されるうえに、料金も『スカパー!』の半額以下となっています。
パ・リーグは視聴手段が豊富。料金やコンテンツでサービスを選択
『パ・リーグLIVE』、『パ・リーグTV』、『Rakuten パ・リーグ Special』がパ・リーグ6球団の主催全試合を生中継。『パ・リーグTV』では交流戦のみ巨人、阪神の主催試合も中継されます。
この3サービスの違いは料金とコンテンツ量のバランス。『パ・リーグLIVE』は最も安価で中継の配信に特化、『パ・リーグTV』は高額の代わりに特集動画など中継以外のコンテンツが豊富。『Rakuten パ・リーグ Special』はその中間という立ち位置です。
セ・リーグの配信も増加傾向。全6球団視聴も可
パ・リーグに比べセ・リーグはインターネット配信に対して消極的でしたが、近年では徐々に改善されてきています。
特に『DAZN』は広島以外の5球団に対応。『J SPORTS オンデマンド』と合わせれば広島戦もカバーできます。
また『Hulu』、『フジテレビONE』、『フジテレビNEXT』、『Paravi』は対応チームが少ないながら、野球中継以外にもドラマ・映画などの動画配信が観られるといったメリットがあります。
日本シリーズの配信は望み薄。テレビで視聴を
日本シリーズは放映権の関係で、インターネットで配信される可能性は低いです。
ただし過去の例では地上波での中継は盛んに行わているので、この時期だけテレビでの観戦に切り替える手もあり。視聴手段自体はあります。
各サービスの詳細・解説
ここから各サービスごとの解説です。料金、コンテンツなど細かい違いがあるので、ぜひ検討材料にしてください。
『DAZN(ダゾーン)』広島主催以外の全試合を配信。コスパ良好
世界のスポーツ中継が定額で見放題の『DAZN』。2020年は2季ぶりに東京ヤクルトスワローズ主催試合の配信が決定し、広島東洋カープ以外の全球団に対応となりました。
プロ野球のほかにMLBや他スポーツの中継も観られて月1,750円とコスパも抜群。さらにdocomoユーザーなら月額が980円になります。
試合のほか、過去の名シーンなど野球ファンなら見逃せないコンテンツも充実しています。
『スカパー! オンデマンド』12球団対応の唯一無二のサービス
衛生放送サービス『スカパー!』に加入し「プロ野球セット」を契約すれば、『スカパー! オンデマンド』でスマホでの視聴が可能になります。
全12球団に対応しているサービスはここだけ。さらにプロ野球以外にもドラマ・アニメ・バラエティも観られる充実ぶりです。
月額料金は「スカパー!」基本料の429円+プロ野球セット4,054円=4,483円(税込)と高額ですが、プロ野球マニアは一考の価値ありです。
プロ野球セット内のチャンネルを単品契約する手もあり
「プロ野球セット」は「スカパー!」内の13個のチャンネルを、まとめて1セットで販売したもの。
もし特定の球団の主催試合だけ観られればいいというのであれば、セット内のチャンネルを単品で契約した方がいい場合もあります。
以下にプロ野球セット内のチャンネルと対応球団をまとめたので、参考にしてください。
●「プロ野球セット」内のチャンネル(月額料金:税込)と対応球団
J SPORTS1~3(2,515円):オリックス、楽天、広島、中日
スカイA(1,100円):阪神
GAORA SPORTS(1,320円):日本ハム、阪神
日テレジータス(990円):巨人
スポーツライブ+(1,760円):ソフトバンク
TBSチャンネル2(1,100円):DeNA
テレ朝チャンネル2(1,100円):不定期放送
フジテレビONE(1,100円、フジテレビTWOとセット):ヤクルト
フジテレビTWO(1,100円、フジテレビONEとセット):西武
日テレNEWS24(528円):ロッテ
『パ・リーグLIVE』Yahoo!プレミアム会員なら追加料金なし
Yahoo!プレミアム会員(月額税抜462円)向けのパ・リーグ動画配信サービス。既にYahoo!プレミアム会員に登録済み、あるいはソフトバンク・ワイモバイルユーザーなら追加料金なしで利用可能です。
パ・リーグ6球団対応サービスの中では、単純な月額料金は最安値。コンテンツは試合中継のみとなっていますが、試合だけで十分なファンには嬉しいサービスです。
『パ・リーグTV』料金相応の充実コンテンツ。パ・リーグファン必見
こちらもパ・リーグ6球団の主催試合を全試合配信するライブ配信サービス。視聴はブラウザのほか、アプリの『パ・リーグ.com』でもできます。
パ・リーグ6球団が対象のサービスでは基本料金が最も高いですが、その分コンテンツが充実。
一軍公式戦はもちろん、一部のファーム公式戦も配信されます。圧巻は2012年度以降のパ・リーグ主催試合がアーカイブされている事。思い出の名勝負を、臨場感そのままに振り返れます。
『Rakuten パ・リーグ Special』料金とコンテンツのバランスが良好
『パ・リーグLIVE』、『パ・リーグTV』と同様、パ・リーグ主催の全試合が配信される『Rakten パ・リーグ Special』。
月額料金は『パ・リーグLIVE』より若干高い中間の月額639円(税抜)。また年額5,093円(税抜)のプランも用意されており、そちらは年間2,575円お得になります。お得なキャンペーンが開催されることも多々。
試合配信以外にも特集番組や便利機能などのコンテンツが用意されており、料金とコンテンツのバランスが取れています。
『GIANTS LIVE STREAM』巨人主催の全試合+一部ビジター戦も配信
日本テレビが運営する、巨人戦専門のライブ配信サービス。巨人主催全試合のほか、対阪神、対DeNAのビジター試合も配信されます。また2020年は交流戦が中止となりましたが、過去には対ソフトバンク、対ロッテのビジター戦も配信されていました。
さらにイースタン(二軍)公式戦も配信と視聴できる試合の幅が広く、コアな巨人ファンには嬉しい内容。2017年度シーズン以降のアーカイブ視聴も可能。
利用料金は通常月額1,500円ですが、無料で登録できるGIANTS ID会員になれば毎月1,000円とお得に。新規登録の際は忘れずに利用しましょう。
『Hulu』巨人主催の全試合+映画やドラマが見放題
『Hulu』も『GIANTS LIVE STREAM』と同じく日本テレビ系列。巨人主催の全試合を視聴可能です。見逃し配信はできませんが、『GIANTS LIVE STREAM』よりも安く、映画・ドラマなど巨人戦以外のコンテンツを楽しめるのが魅力。
プロ野球以外にもほかの番組も楽しみたいのであれば、『Hulu』がおすすめです。
『フジテレビONE/TWO』ヤクルト・西武戦に加え、ここだけの番組も
フジテレビのCS放送「フジテレビONE/TWO/NEXT」。そのうちONEでヤクルト、TWOで西武の主催試合が全試合配信されます。スマホでも視聴可能。
ちなみに開幕前の練習試合では、ONE・NEXTでも西武戦が数試合配信されますが、開幕以降の西武戦はTWO限定となっています。
スマホアプリも出ていますが、契約はブラウザでFOD(フジテレビオンデマンド)のページから行うのを強く推奨します。アプリで契約するよりも月額料金が安く、スマホ以外にパソコンでも視聴できるからです。
『J SPORTSオンデマンド』貴重な広島戦配信サービス
衛星放送『J SPORTS』の一部コンテンツをインターネットで視聴できる『J SPORTSオンデマンド』。ここでは広島東洋カープ、中日ドラゴンズの主催試合が全試合配信されます。
貴重な広島東洋カープのホーム戦の配信サービスで、『DAZN』と組み合わせればセ・リーグ全試合を網羅可能。
ただし広島主催試合は広島県内、及び近隣エリアで視聴不可、中日主催試合は見逃し配信非対応となっているので、その点は注意して下さい。
『虎テレ』虎党のためのライブ配信サービス。みんなでタイガースを応援
阪神タイガース球団公式動画配信サービス『虎テレ』。阪神主催の全試合に加え、一部の他球団主催試合が配信される可能性があります。事実、6/19の巨人との開幕戦はビジターゲームながら配信予定となっています。
そのほかウェスタンリーグ公式戦、阪神の選手が活躍したシーンのハイライト、特典映像などサービス満点。
面白い機能として、試合中に「よっしゃ!」「そりゃないで!」のボタンで他のユーザーと一緒に観戦している気分を味わえる「熱狂メーター!」があります虎党一丸となってタイガースの応援を楽しめますよ。
『ニコニコ生放送(niconico)』実況もノリノリ!? ここだけの一体感
2020年は横浜DeNAベイスターズの主催試合を配信するニコニコ生放送(ニコ生)。
ニコニコ特有の流れるコメントと、プロ野球中継の相性は抜群。タイムリーヒット時に「おおおおお」のコメントで画面が埋め尽くされるなど、ここにしかない一体感を味わえます。実況者がコメントに答えてくれる嬉しいファンサービスも。
ただし野球中継はニコ生でも人気のコンテンツで視聴者が多く、月額500円(税抜)のプレミアム会員でないと途中で退出になる事がしばしば。画質が少々粗い事もあわせて、覚えておく必要があります。
『Paravi(パラビ)』DeNA戦を配信。ドラマの充実ぶりにも注目
日本経済新聞社、テレビ東京HD、WOWOWなど6社の共同出資により誕生した動画配信サービス『Paravi』。こちらも横浜DeNAベイスターズの主催全試合のLIVE&見逃し配信を視聴できます。
月額1,017円(税込)と、1球団に絞ったサービスとしては高め。ただ他に映画やドラマなどほかの番組も含めた視聴料金と考えると妥当と言えます。
動画配信サービスとしてはドラマの充実ぶりが目を引きます。その力の入れようは「ドラマだけは、負けたくない」がキャッチコピーのCMからも伺え、国内ドラマの配信数は日本最大級。
また一部の有料作品を視聴できるチケットが毎月配布されるため、使いこなすほどお得に。映画やドラマが好きなDeNAファンには十分選択肢に入り得ます。
※Paraviは2023年6月をもって新規加入を中止。現在、ParaviのコンテンツはU-NEXTにて視聴可能です。
今やスマホでプロ野球観戦ができる時代。通信量にはご用心
料金などの差はあれど、今やスマホで全球団の中継を観られる時代となりました。野球ファンとしては、ぜひ有効的に活用したいですね。
ただ一点だけ注意があり、観戦に熱中しているといつの間にか通信量がいっぱいになっている事があります。野球はたいてい1試合3時間を超えるスポーツなのでなおさら。
Wi-Fiを利用するなり、PCを併用するなりして、上手にやりくりしていきましょう。