かつて昭和女子たちを魅了した「ベルサイユのばら」。豪華絢爛な世界観や美学には、令和の今観ても感じるものがある――18世紀フランスの宮廷を舞台に繰り広げられる物語は、登場人物たちが身にまとう壮麗なドレスからベルサイユ宮殿の描写に至るまで、緻密に作り込まれています。現代のミニマルとは対極にある、耽美な表現が今、逆に新鮮なのです。
現在Netflixでは、劇場アニメ「ベルサイユのばら」(2025年製作)が4月末より独占配信されています。この記事では、池田理代子原作の不朽の名作“ベルばら”を今こそ観るべき5つの理由に迫っていきます。


令和女子よ、今こそ「ベルばら」を観よ! Netflixで再発見する昭和の情熱と美学
最終更新日:2025年05月14日

令和の今でも刺さる“美”の世界
現代の私たちの生活は、機能性を重視したミニマルなデザインに囲まれていることが多いかもしれません。一方で「ベルサイユのばら」は、「引き算の美学」とは対照的な「足し算の美学」ともいえる世界観です。作り込んだドレスや髪型は、ミニマリズムの反動としてむしろ新鮮に、そして魅力的に映るかもしれません。
さらにベルばらは、現代のファッションシーンなどにおいても多くのクリエイターにインスピレーションを与え続けており、たとえば「マックス アンド コー(MAX&Co.)」が2022年秋冬コレクションでコラボレーション・コレクション「LADY OSCAR」を発表したり、「スナイデル ホーム(SNIDEL HOME)」が2024年にコラボレーションアイテムを発売したりしています。
男装の麗人・オスカルに学ぶ“自分らしく生きる”姿勢

▲マリー・アントワネットと対を成す主人公のオスカル
「ベルサイユのばら」の主人公の一人であるオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは、生まれながらに男として育てられた、男装の麗人です。18世紀のフランスという厳格な男性社会の中で、彼女は近衛連隊長という要職を務め、その卓越した能力と強い責任感で周囲を魅了します。
男性として生きることを宿命づけられながらも、女性であることを自覚せざるを得ない瞬間や、自分を見守ってくれていた存在への愛に気がつく瞬間があり、オスカルは凛とした佇まいの奥深くに熱く複雑な感情を抱えています。そんな彼女が劇中において、男として生きる道を選びながらも女性としての喜びを知る瞬間は印象的でもあります。
女性ながらにフランス革命の激動の中に身を投じていくオスカル。自立心のある女性が社会における役割との間で揺れる…という部分は、令和の今でも多くの人の心に共鳴するのではないでしょうか。
歴史×愛×ドラマの超濃密ストーリー
「ベルサイユのばら」は史実に基づいたフランス革命の流れと、フィクションであるキャラクターたちの人間ドラマが巧みに織り交ぜられることで、単なる歴史物語に留まらない、壮大な魅力を放っています。
18世紀後半のフランス革命という激動の時代を背景に、フランス王国の栄華の頂点から、革命の嵐によって崩壊へと向かう社会情勢の中で、オスカル、マリー・アントワネット、アンドレといった主要人物たちは、それぞれの運命に翻弄されながらも、愛、友情、そして国家への忠誠といった普遍的なテーマと向き合っていきます。
オスカルとアンドレの身分違いの愛、マリー・アントワネットとフェルゼンの許されない恋、そして革命という理想に燃える人々の情熱など、物語は常に感情のジェットコースターのように、見る者の心を揺さぶります。
表ではすましている貴族たちが胸に秘める感情や、実際の歴史の流れに基づく超濃密なストーリーは、「ベルサイユのばら」が誕生してからおよそ半世紀がたった今でも、多くの人の心に響くはずです。
“昭和の情熱”が詰まったアニメーション
昭和レトロや平成レトロ、Y2Kといったレトロブームのある昨今、「ベルサイユのばら」の作画や物語は、新鮮に映るかもしれません。物語は瞬間瞬間が「一生に一度」のような重みで描かれるのに加え、芝居がかった名台詞も多く、リアル志向とはひと味異なる、ロマンに満ちた作風です。
登場人物たちはそれぞれに情熱や覚悟を胸の深いところに秘めており、すべてを懸けてひとつの信念や愛に向かって突き進んでいきます。劇場版アニメは、113分という比較的短尺の中にベルばらのエッセンスを凝縮しています。主人たちのエネルギーや信念は昭和的であり、間違いなく見どころのひとつです。
“推し”が見つかる!キャラクターの魅力
「ベルサイユのばら」にはオスカルをはじめ、彼女を生涯にわたって支え続けるアンドレ・グランディエや、フランス王妃マリー・アントワネット、そしてスウェーデンの貴公子ハンス・アクセル・フォン・フェルゼンなど、魅力的なキャラクターたちが多数登場します。

▲黒い髪の男性がアンドレ
それぞれが異なる背景を持ち、複雑な感情を抱えながらも、立場に合わせた生き方をせざるを得ない者たち。そんな彼らだからこそ、見る者に深い印象を与え、共感や感動を呼び起こすのです。
劇場版アニメは、原作の漫画と異なり(ここでは詳細は割愛しますが)ロザリーやジャンヌの物語、オスカルからフェルゼンへの気持ち、黒い騎士、デュ・バリー夫人など、ところどころ要素として省略されている部分はありますが、むしろ複雑な物語だからこそシンプル化された劇場版は“ベルばら”入門編としてオススメでもあります。
推し活文化が広く浸透する今、ベルばらのキャラクターたちは、その強い個性と魅力的な生き様から、まさに推し活の対象としても最適。オスカルの凛々しさ、アンドレの一途さ、マリー・アントワネットの気高さ、フェルゼンの憂いを帯びた表情など、どのキャラクターにも心を惹かれる要素があるので、“推し”を探しながら作品を楽しむのもアリでしょう。
劇場アニメ「ベルサイユのばら」はNetflixで独占配信中
劇場アニメ「ベルサイユのばら」は、Netflixで独占配信されています。この機会にぜひNetflixでチェックしてみてはいかがでしょうか。
作品数 | 非公開 |
---|---|
月額料金 (税込) |
広告つきスタンダード 890円(フルHD) スタンダード 1,590円(フルHD) プレミアム 2,290円(UHD 4K) |
無料お試し期間 | なし |
ダウンロード機能 | 〇 |
有料レンタル(PPV) | × |
同時視聴 | 最大4台※ |
支払い方法 | クレジットカード デビットカード バーチャルカード プリペイドカード Netflixプリペイド・ギフトカード PayPay パートナー課金(J:COM、SoftBankなど) |
運営会社 | Netflix, Inc. |
こんな人におすすめ | 海外ドラマが好き Netflixオリジナル作品を観たい |
※プランによって異なります
※料金は税込です
Ⓒ池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会

TAG
