ついに幕を開けるWBC 2026。Netflixでの独占ライブ配信が話題を呼ぶ中、日本の開幕戦の相手は難敵・チャイニーズ・タイペイだ。日本は2024年のプレミア12の決勝で台湾代表に0-4で敗れている。初戦から最も戦いたくないチームが相手となる。
今大会、台湾代表は史上最多となる16人の投手陣を揃え、打倒・日本へ照準を合わせてきた。日本ハムの古林睿煬、ソフトバンクの徐若熙などNPBファンにも馴染み深い怪物たちが、日の丸に牙を剥く。若き才能とベテランの経験が融合した"史上最強"の台湾を、徹底解剖する。
【Netflixで3/6(金)18時からライブ配信開始】WBC開幕戦のチャイニーズ・タイペイとはどんなチーム?
最終更新日:2026年03月05日
WBCの台湾代表戦はどこで見れる? Netflix以外で観戦する方法は?
世界一連覇を狙う侍ジャパンの記念すべき初戦は、宿命のライバル・台湾代表との激突!
今回のWBC2026本戦は、地上波テレビ(テレビ朝日やTBSなど)での中継が一切ありません。これまで当たり前だった「テレビをつければ侍ジャパンが見れる」という風景がなくなり、今大会はNetflixが日本代表戦を含む全47試合を独占してライブ配信します。
台湾代表戦の試合開始時間は3月5日(金)19時を予定。Netflixでは、18時からライブ配信が始まるので、プレイボールを見逃さないようにしましょう!
台湾戦の実況は平川健太郎氏、解説には元メジャーリーガーの黒田博樹氏と巨人のレジェンドである高橋由伸氏という、テレビ中継さながらの豪華メンバーが務めます。
台湾代表戦の配信スケジュール
| 配信開始 | 3月5日(金)18:00~ |
|---|---|
| プレイボール | 3月5日(金)19:00予定 |
| 対戦カード | 日本代表(侍ジャパン) vs 台湾代表(チャイニーズ・タイペイ) |
| 会場 | 東京ドーム |
Netflix未契約者が試合を観戦する方法
ライブ配信はNetflixでしか視聴できませんが、ニッポン放送が日本戦全試合を実況生中継するので、Netflix未契約者でも耳からリアルタイムの興奮を味わうことができます。
ニッポン放送は、日本の民放ラジオ放送が聴けるアプリ「radiko」に対応しているので、放送エリア内であれば無料で聴取できます。
そのほかにも、伊藤園が主催するパブリックビューイングが全国9か所で実施。3月6日(金)に行われる台湾代表戦は、「千葉県のイオンモール幕張新都心」と「東京都のShibuya Sakura Stage」の2か所で開催されます。
来場者は、「お〜いお茶」をデザインした特製ハリセンを使い、拍手や声援を送ることができます。
- パブリックビューイングのイベント概要はこちら
27連勝中の侍ジャパンに勝った台湾代表の復活劇
2023年のWBCにおいて、台湾代表は1次ラウンドで「史上初となる5チーム同率」という極めて稀な混戦の末に失点率の差で最下位となり、今大会の予選降格という屈辱を味わった。
しかし、その後、ナショナルチームの強化に成功し、2024年に開催されたWBSCプレミア12において、台湾代表は決勝戦で侍ジャパンを4-0で完封し、フル代表レベルでは史上初となる世界タイトルの獲得を成し遂げた。この勝利は、27連勝中であった日本代表の国際大会連勝記録を止めるだけでなく、野球強豪国・台湾の復活を強く印象づけた。
今大会はプレミア12を制した主力メンバーに、MLB傘下やNPBで活躍する精鋭を加えた「史上最強のロースター」と評される戦力を有している。
勝負どころでの弱さがいかに改善されているか?
台湾代表のWBCにおける歴史は、アジアにおける野球大国としての地位を維持しつつも、トーナメントの勝負所での脆さを露呈してきた歴史でもある。
2006年の第1回大会から全大会に出場しているが、その戦績は必ずしも安定していない。
| 大会年度 | 最終順位 | 勝敗 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2006年 | 第11位 | 1勝2敗 | 初勝利を記録 |
| 2009年 | 第14位 | 0勝2敗 | 屈辱の1次ラウンド敗退 |
| 2013年 | 第8位 | 2勝3敗 | 史上初の2次ラウンド進出、最高順位 |
| 2017年 | 第14位 | 0勝3敗 | 全敗による予選降格危機の露呈 |
| 2023年 | 第17位 | 2勝2敗 | 5チーム同率最下位による予選降格 |
2013年大会はオーストラリアと韓国を下してPool Bを1位で通過し、東京ドームで行われた2次ラウンドでは日本代表と延長戦に及ぶ死闘を演じた。
しかし、2017年と2023年は投手力の不安定さと守備の乱れが重なり、期待を裏切る結果となった。特に2023年大会では、パナマ戦での大量失点が響き、キューバ、イタリア、オランダと死闘を繰り広げながらも、失点率の差で最下位に沈むという野球大国・台湾にとって屈辱的な結果に終わった。
強豪相手にも良い試合はするが、勝負弱い。そんな印象の台湾代表が今回のWBCではどう変わっているかが注目だ。
史上最強の呼び声高いチャイニーズタイペイ
今回のチーム編成は、プレミア12優勝の立役者たちを軸に、MLBの40人枠入りを果たしたプロスペクトやNPB所属選手も加わった、文字通りの総力戦だ。層の厚さ、タレントの質――あらゆる面で過去の台湾代表を凌駕する、"史上最強"の称号は伊達ではない。
投手陣の充実
2026年大会における台湾代表最大の武器は、国際舞台で通用する"奪三振型"の投手陣だ。150km/h台中盤から後半の直球を持つ若手投手が複数名揃い、かつて台湾代表の泣き所だった「制球重視・球威不足」という課題は、もはや過去のものとなっている。
古林睿煬 ― 台湾が誇る本格右腕
2024年のCPBLでMVPを獲得し、翌2025年から北海道日本ハムファイターズへ渡った古林睿煬。NPB1年目は環境への適応に苦しみながらも、7試合で防御率3.62、32.1回を投げて34奪三振と、その素材の非凡さを示した。
最速157km/hを誇るフォーシームは、高い垂直移動量(IVB)によって打者の手元で浮き上がるような独特の球質を持つ。その威力を日本に知らしめたのが、2023年アジアプロ野球チャンピオンシップの対日本戦だ。6.2回1失点の圧巻の投球は、NPB関係者の目に鮮烈な印象を残した。
徐若熙 ― 精密無比な火の玉右腕
2025年末、福岡ソフトバンクホークスが3年総額最大1,500万ドルという大型契約で獲得した徐若熙は、台湾球界が世界に送り出す最高傑作の一人だ。
その実力を裏付けるのが2025年のCPBL成績である。114回を投げて防御率2.05、120奪三振、そしてWHIP0.81。この数字が示すのは、単なる"速い投手"ではなく、制球と球威を高次元で両立した本格派の姿だ。最速99mph(約159km/h)の直球に加え、スプリット・チェンジアップの空振り率は圧巻の一言。奪三振率28%に対して与四球率わずか3.3%という数字が、その精度の高さを雄弁に語る。MLBスカウトが「即戦力のメジャー級」と口を揃えるのも、納得の投球内容だ。
林昱珉 ― 大舞台で輝く左腕
古林、徐と並ぶ台湾投手陣の一角を担うのが、アリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下AAAに所属する左腕・林昱珉だ。プレミア12決勝での勝利投手という実績が示すように、大舞台での強さはチーム内でも折り紙付きである。
2025年のAAA成績は23試合・防御率6.64と数字だけ見れば物足りないが、本拠地のリノは標高が高く投手には著しく不利な環境として知られる。球速よりもキレと多彩な変化球、そして内角を臆せず突く強気の投球スタイルは、フラットな環境で本領を発揮するタイプだ。国際大会での適応能力の高さも加味すれば、今大会で最も「化ける」可能性を秘めた投手の一人と言えるだろう。
長打と機動力を組み合わせた多彩な攻撃が魅力
攻撃面において、2026年の台湾代表は「長打力」「コンタクト」「機動力」の三要素が高いレベルで結実している。主将の陳傑憲を中心とした打線は、一発で試合を決める力と、粘り強く繋ぐ力の両面を備えている。
陳傑憲 ― 台湾野球の顔、勝負師の主将
2024年プレミア12MVPにして、統一ライオンズと10年総額666万ドルという台湾球界史上屈指の大型契約を結んだ陳傑憲は、まさにこのチームの象徴だ。
2025年シーズンの打率.337、出塁率.413が示す通り、そのコンタクト能力は国内最高峰。三振の少なさと出塁率の高さは、台湾打線の核として申し分ない。
しかし何より脅威なのは、ここ一番での嗅覚だ。プレミア12決勝で日本から先制3ランを放ったあの一打は、日本バッテリーの記憶にも深く刻まれているはずである。
張育成 ― メジャーの経験を携えた主砲
元メジャーリーガーにして、2023年WBC Pool A MVP。台湾に戻った張育成は、2025年に富邦ガーディアンズで65試合・14本塁打・OPS.917と存在感を示した。長打力、勝負強さ、そして国際経験。三拍子揃った一塁手は、台湾打線における最大の破壊力の源泉だ。
吉力吉撈・鞏冠 ― 2025年CPBL打点王、一発の恐怖
クリーブランド傘下でのキャリアを経て台湾に戻った吉力吉撈・鞏冠は、2025年に24本塁打・86打点でCPBL打点王に輝いた純粋なパワーヒッターだ。捕手登録ながら主な起用はDHまたは代打の切り札。勝負どころで打席に現れるその姿は、相手バッテリーにとって最も避けたい場面の一つとなる。
李灝宇 ― 左腕キラー、伏兵の切り札
ロングの負傷離脱という誤算の中、打線の鍵を握ることになったのがデトロイト傘下AAAのトッププロスペクト・李灝宇だ。
2025年成績は打率.243ながら14本塁打・22盗塁と、パワーと機動力を兼ね備える。特筆すべきは対左投手成績で、打率.299・長打率.523。日本や韓国の左腕対策として、首脳陣が最も信頼を置く存在の一人である。
江坤宇 ― 東京ドームの芝を支配する守備の王
24歳にしてCPBL史上初となる6年連続ゴールデングラブ賞(遊撃手部門)を達成した江坤宇は、「台湾史上最高の守備職人」という称号を現役で体現する選手だ。2025年は484守備機会で失策わずか5、守備率.990。その広い守備範囲と正確な送球は、人工芝の東京ドームでこそ真価を発揮する。投手陣の好投を守備で支える。台湾の「縁の下の力持ち」である。2025年1月に結んだ10年総額493万ドルの大型契約も、その評価の高さを物語る。
戦術的展望 : Pool C突破への三つの関門
台湾代表が2次ラウンド(マイアミ)進出を果たすには、Pool Cで2位以内に入ることが絶対条件だ。日程は3試合、相手は日本・韓国・オーストラリア。順番と組み合わせを考えれば、最初の一戦が全体の流れを決める。
第一関門:オーストラリア戦(3月5日)勝点を落とせない
KBO経験を持つラクラン・ウェルズ、ドラフト1位のトラビス・バザーナと、オーストラリアも侮れない戦力を揃える。しかしここは古林睿煬を先発に立て、力で主導権を握りたい。この試合を落とすと、日本・韓国戦に余計な重圧がのしかかる。台湾にとって、最低限の義務を果たす一戦だ。
第二関門:日本戦(3月6日)接戦に持ち込めるか
最大の難敵・日本の先発には山本由伸が予想される。力でねじ伏せることが難しい相手に対し、台湾が取る戦略は「消耗戦」だ。粘り強く球数を費やさせ、終盤に曾峻岳らリリーフ陣で勝負をひっくり返す。プレミア12での勝利という成功体験が、選手たちの心理的な支えになることも見逃せない。
第三関門:韓国戦(3月8日) 最後の決着
世代交代の過渡期にあり、主力の負傷離脱も伝えられる韓国は、三戦の中では最も勝算が高い相手だ。焦点は左腕・林昱珉が韓国の左打者陣をどこまで封じ込められるか。近年のアジア競技大会やプレミア12での対戦では台湾が優位に立っており、流れを引き寄せるための条件は整っている。
侍ジャパン VS チャイニーズタイペイ戦の展望
試合概要
- 日時: 2026年3月6日(金) 19:00試合開始予定
- 会場: 東京ドーム(1次ラウンド プールC)
侍ジャパン(日本代表)の展望
日本は大会連覇を目指し、MLB組を含む「史上最強」に近い布陣を整えている。
大谷翔平の起用法: 今回も打線の軸として期待されており、特に「後ろの打者」として鈴木誠也が配置されることで、相手投手が大谷を歩かせられない強力なクリーンアップを形成している。
投手陣の安定感: 先発陣には山本由伸や、怪我で辞退した松井裕樹に代わって招集された期待の若手・金丸夢斗、パ・リーグを代表する宮城大弥、伊藤大海らが名を連ねている。
直近の状態: 2月末から3月上旬にかけて行われた強化試合では、打線のつながりと投手陣の仕上がりの良さを見せており、万全の状態で本番に臨む。ただし、ソフトバンクに完封負け、オリックスにも1点差で敗れるなど、勝負強さという点ではまだまだこれからの印象。
チャイニーズ・タイペイの展望
世界ランキング上位(2025年末時点で2位)を維持する強豪であり、今大会は「NPB経験者」と「MLB傘下の有望株」を揃えた、日本を熟知したチーム構成。
NPB組の主力: 日本野球を知り尽くした徐若熙(ソフトバンク)、古林睿煬(日本ハム)、孫易磊(日本ハム)、林安可(西武)らが選出されており、彼らが日本打線を封じる鍵を握っている。
攻撃の核: 元メジャーリーガーの張育成や、台湾リーグのスター陳傑憲、俊足の陳晨威など、一発と機動力を兼ね備えた打者が揃っている。
台風の目となる可能性: 勢いに乗ると手がつけられない爆発力があり、日本にとっては韓国と並び1次ラウンド最大の難敵の一つと目されている。
試合のポイント
「日本熟知」への対策: チャイニーズ・タイペイの投手陣にはNPB所属選手が多く、日本の主力打者の特徴を把握している。日本側が初見の若手(金丸夢斗など)をどうぶつけるか、あるいはパワーで押し切れるかが焦点だ。
大谷vs台湾エース: 台湾のエース級(徐若熙や林昱珉など)が大谷翔平をどう攻めるか。ここで日本が先制できれば、試合を有利に進められる。
「銀河系軍団」と称される応援: 台湾の熱狂的な応援スタイルは有名だが、東京ドームという日本のホームグラウンドでその勢いを抑え込めるかも、心理的な要素として影響する。
テレビの前の皆さんも、侍ジャパンに熱いエールを送りましょう!